めっき 表面処理

AST 接着接合下地めっき・表面処理

AST 接着接合下地めっき・表面処理

AST 接着接合下地めっき・表面処理

金属と樹脂を直接接合させるための表面処理・AST(めっき、エッチング、アルマイト)の技術紹介です。

金属と樹脂をインサート成形で直接接合させて強力な接合強度と機密性を実現する表面処理技術です。

エポキシ系接着剤や塗膜との接着、密着強度も非常に高くなります。

使用用途や樹脂の種類により、いくつかのAST種類から選ぶことができます。

樹脂と金属の直接接合下地めっき・表面処理

開発の狙い

目的:金属と樹脂を直接接合して高強度・高機密性の実現
効果:

  1. 軽量化
  2. 高機密性による防水性能
  3. 部品点数減によるコスト削減
  4. 省工程化によるコスト削減

要点:

  1. 金属と樹脂の一体部品
  2. 射出成形による接合
  3. ねじ、ビス、溶接を使わない接合

進度:

  1. 試作品の提出可能
  2. 案件により大手化学品メーカーとのタイアップによる完成品の生産

アンカー・サーフェス・トリートメント(AST)とは

自動車の軽量化や、機能性を追求するために、今、マルチマテリアル化が様々な分野で求められています。

その中で、金属と樹脂のマルチマテリアル化には、要求される接合強度の確保が大きな問題となるとともに、 接合界面への空気や水が滲入することも障害となる場合があります。

このような課題を解決する手段として、金属と樹脂との結合力を飛躍的に高める効果があるのが、アンカー・サーフェス・トリートメント(AST)による金属の表面処理です。

現在当社では、粗化ニッケルめっき、粗化銅めっき、アルミ材へのエッチングによる表面粗化により樹脂と金属を強力な接合力で直接接合できる表面処理を試作ラインでご提供することができます。

接合メカニズム

AST 接着接合下地めっき・表面処理

アンカー・サーフェス・トリートメント(以下AST)の接合メカニズムは、上図のように金属の表面にめっき、エッチング、アルマイトにより凹凸形状を作り、そこに溶かした樹脂を成形することで、凹凸内部に樹脂が入り込むことにより、金属表面から樹脂が外れなくなるというものです。

接着剤による接合と異なり、経時変化により金属と 樹脂の間にすきまが生じる、真空でアウトガスが発生するといったことを防止する効果も期待できます。

シルベックのASTの種類

1.粗化ニッケルめっき(AST-Ni)

Al合金の表面に複雑な内径形状をした孔(ポーラス)をニッケルめっきで作ります。

現在はアルミ合金素材と樹脂の直接接合の評価のため、画像及び試験データは全てアルミ合金上に粗化ニッケルめっきをしたサンプルでの接合強度試験です。

通常のめっき工程で作られるニッケルめっきなため、鉄、SUS、銅合金など様々な材料に粗化ニッケルめっきをすることが可能です。

粗化ニッケルめっき(AST-Ni)

接着・接合下地用 粗化ニッケルめっき
SEM×2000倍画像

2.粗化銅めっき(AST-Cu)

粗化銅めっき(AST-Cu)は、粗化ニッケルめっきとは違う表面状態を作ります。柱状に析出した銅めっきがアンカー効果で樹脂との接合強度を高めます。

現在インサート成形でのせん断試験が未実施のため、追って、情報をアップして参ります。

画像はアルミ合金上の粗化銅めっき表面をSEM2000倍で撮影しました。

通常のめっき工程で作られる銅めっきなため、鉄、SUS、銅合金など様々な材料に粗化銅めっきをすることが可能です。

粗化銅めっき(AST-Cu)

接着・接合下地用 粗化銅めっき
SEM×2000倍画像

3.マテリアルエッチングによる接着接合下地(AST-E)

マテリアル(母材金属)表面をエッチング(表面を溶解させる)によって凹凸を生じさせる手法です。

合金により凹凸の形状が異なります。

弊社はアルミニウムへの表面処理のエキスパートですが、銅、ステンレスへの適用も可能です。

マテリアルエッチングによる接着接合下地(AST-E)

AST-E-A6061
SEM×2000倍画像

マテリアルエッチングによる接着接合下地(AST-E)

AST-E-A5052
SEM×2000倍画像

マテリアルエッチングによる接着接合下地(AST-E)

AST-E-ADC12
SEM×2000倍画像

せん断試験

接合強度せん断試験用Al合金テストピース

Al合金 表面処理 n数
ADC12 AST-Ni(粗化ニッケル)
AST-E(表面粗化)
A6061 AST-Ni(粗化ニッケル)
AST-E(表面粗化)
A5052 AST-Ni(粗化ニッケル)
AST-E(表面粗化)

試験方法

試験方法 圧縮せん断試験(ISO19095準拠)
表面処理金属 45mm×18mm ×2mm
接合面積 10mm ×5mm
PPS樹脂 45mm ×10mm ×3mm

せん断試験後の破断面画像

せん断試験後の破断面画像

AST-Ni(粗化ニッケルめっき)

せん断試験後の破断面画像

AST-E(表面粗化)

Al合金/PPS 接合強度せん断試験 [MPa]

母材 表面処理 Mpa(平均) Mpa(最小:最大) 結果
ADC12 AST-Ni(粗化ニッケル) 45 44~48 材料破壊
AST-E(表面粗化) 40 39~42 材料破壊
A6061 AST-Ni(粗化ニッケル) 46 43~49 材料破壊
AST-E(表面粗化) 49 48~50 材料破壊
A5052 AST-Ni(粗化ニッケル) 48 47~50 材料破壊
AST-E(表面粗化) 42 38~47 材料破壊

せん断試験後の破断面画像

せん断試験後の破断面画像

AST-Ni(粗化ニッケルめっき)

せん断試験後の破断面画像

AST-E(表面粗化)

AI合金/PPS接合強度せん断試験 [MPa]

AI合金/PPS接合強度せん断試験 [MPa]

ASTのポイント

ASTのポイント

  1. 樹脂材料を変えての評価試験のご依頼なども対応可能です。
  2. AST以外の処理、例えば、アルマイトの様々な仕様や化成処理などのエポキシ接着剤での接着強度試験データも持っております。

開発案件やお困りごとがございましたらお気軽にご相談ください。

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